現在、主流となっている外壁材は窯業系サイディングボードです。一般的にサイディングボートといえば、窯業系サイディングボードを指します。今回は窯業系サイディングボードについて詳しく説明をしていきます。
窯業系サイディングボードとは?
窯業系サイディングボードは、日本でもっとも多く利用されているサイディングボードです。以前は、モルタルが主流でしたが、全体的な傾向としてモルタル塗りの優秀な職人の減少、さらに現場工期の短縮化のニーズが高まった影響で湿式工法(モルタルの工法)が減少していき、工期の短縮化が図れる乾式工法による窯業系サイディング外壁が多くなっています。
単にサイディングボードといった場合、窯業系サイディングボードを指すぐらい、サイディングボードの中で最も使用されているものとなります。
窯業とは窯で作るサイディングボードのことですが、セメントに砂・砂利・水・繊維質・混和材を混ぜて窯で焼きあげることで、窯業系サイディングボードは完成します。繊維質・混和材を混ぜなければコンクリートが出来上がります。
繊維剤を入れることにより石や砂利にはない強度が生まれます。そして、混和材を混ぜることによりコンクリートにはない軽さが生まれます。
つまり、窯業系サイディングボードは、コンクリートよりも強度があり、なおかつ軽量化のためにいろいろ混ぜて住宅外壁用に焼き上げたものが窯業系サイディングボードになります。
当初は、半永久的に持つ建材といわれていましたが、これらの材料にも切断面からの吸水や表面の劣化による吸水により、反りが発生することがわかっています。この反りを防ぐために窯業系サイディングボードの中には、サイディングボードの中を空洞にして反りを防ぐなど、弱点をカバーする加工を施している場合があります。
使用する塗料についてもアルカリ性やアクリルウレタン系の弾性塗料を塗るのが一般的ですが、吸水している状態で塗装を施してしまいますと、色むら、変色、付着不良の原因になります。
窯業系サイディングボードの特徴
窯業系サイディングボードの特徴は模様の多様性にあります。非常に加工しやすいので、タイル風やレンガ風など様々な模様にすることができます。その反面、模様が多様なので上からする塗装には気を使う必要があるデメリットもあります。
レンガ風の窯業系サイディングボードを使用した場合、一色の塗料で塗りつぶしてしまうと、レンガ風味が出なくなってしまいます。そのため、凹凸を色で分けるなどの手間がかかります。
つまり、工程が増えますので工賃もあがることにつながります。
窯業系サイディングボードのメーカー
窯業系サイディングボードのメーカーについてですが、下記のようなメーカーがあります。
- ニチハ
- ケイミュー
- 旭トステム
- 中越テック
- ウベボード
これらのメーカーがあります。窯業系サイディングボードはサイディングボードの通称なので、わざわざ窯業系サイディングボードとは書かず、サイディングボードと表示するのが一般的です。
まとめ
窯業系サイディングボードとはサイディングボードの中でもっとも使用されているサイディングボードです。
窯業系サイディングボードの特徴は模様の多様性であり、様々な模様にすることができますが、塗装に気を使わないと想像していた風味とは異なるものが出来上がってしまいます。しかし、そのため、工程が増えることになりますので価格が高くなる原因になります。
また、水分を吸収することで反りの原因になりますが、窯業系サイディングボードは中を空洞化することで、反りを防ぐなど弱点を補うための加工が施されている場合があります。
窯業系サイディングボードのメーカーとしては下記のメーカーがあります。
- ニチハ
- ケイミュー
- 旭トステム
- 中越テック
- ウベボード
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